クリステン・ウィグのSNLコントで英語を学ぼう!(全訳付)【サタデー・ナイト・ライブ】

前回の記事クリステン・ウィグの英語がわからなくても笑えるSNLコント紹介では、タイトル通り、英語がわからなくても笑えるクリステン・ウィグのコントを紹介しました。

本日は少しハードルをあげて、英語がわからないと笑えないコントをひとつだけとりあげて、英語の勉強をしてみます。

なるべく会話が多くて、聞き取りやすく、おもしろいコントを選んでみました。




Exit Polling(選挙の出口調査)

「Exit Polling(選挙の出口調査)」というコント。
Exit Polling とは、直訳すると「出口調査」で、選挙に投票して出てくると「あなたは誰に投票しましたか?」と聞かれるアンケートのことです。

「Pollster(調査員)」の役をやっているのがクリステン・ウィグで、質問を受ける男性をダニエル・ラドクリフ(映画『ハリー・ポッター』)が演っています。

これは私の大好きなコントで、クリステン・ウィグの演技力で笑わせる才能が炸裂している傑作です。

まずはご覧ください。

SNL「Exit Polling(選挙の出口調査)

このコントの英語の文字起こしはこちら

皆様は英語、聞き取れましたでしょうか?
このページの最後に訳文を掲載しましたので、わからなかった方は参考にしてください。

それではこのコントから英語の勉強になりそうなフレーズをいくつかひろってみたいと思います。

 * * *

2:01部分

It’s probably for the best. Because you’re on the smaller side, and she’s so fat.
(きっと最高にお似合いだと思うわよ。あなた小柄でしょ。彼女、デブなの)

on the smaller side という表現が出てきますね。

これが on the small side だと、「やや小さめ」とか「小さいほう」といった意味になります。

比較級になっているのは、平均と比べて小さい方、という意味でしょう。

 * * *

2:15部分

standing buck-naked in the middle of the room
(部屋のまん中で全裸で立っている)

buck-naked という言葉。
back-naked と聞き間違えて、裸の後ろ姿だと勘違いしないよう気をつけてください(私のように)。
buck-naked で「素っ裸」という意味です。

 * * *

2:19部分

Which one of these options bums you out the most?
(この中のどれが一番あなたを萎えさせますか?)

bum out という表現。
落ち込ませる」「がっかりさせる」という熟語で、

bumout = 落ち込ませる人

という名詞もあります。

 * * *

3:04部分

do you think I could pull off bangs?
(私、前髪下ろしても大丈夫かしら?)

bang は、動詞の場合は「ドンドンと叩く」「バーンと音を立てて何かする」みたいな意味、
オノマトペなら拳銃を撃つときなどの「バン!」という音、
単数の名詞なら下の例のように「刺激」「興奮」みたいな意味、

映画『アマデウス』より
l think you overestimate our dear Viennese, my friend. You didn’t even give them a good bang at the end of songs to tell them when to clap.
(きみはウィーンの観客を買いかぶりすぎているんじゃないかね。曲の最後にはやはりガツンと、拍手をするきっかけを与えてやらなきゃ)

で、このコントのように複数形の名詞で出てきたらだいたい「前髪」という意味が多いような気がしますね。

pull off は「引っこ抜く」という意味もありますが、この場合は前髪を「おろす」という意味だと解釈しました。
off は基本的に「切り離す」という意味の他に、「終わりまで」という意味もありますね。

drink off = 飲み干す

などのように。
なので、この場合は前髪をこれ以上のびないところまでまっすぐにする、ということで、「前髪をおろす」という意味になるのだと思います。

 * * *

6:16部分

WHERE DO YOU GET OFF!?
(どういうつもり!?)

get off は電車やバスなどの乗り物から「降りる」という意味の言葉なので、「Where do you get off?」を直訳すると「どこで降りるの?」になります。

そこから発展して、「お前は何を考えてるんだ!?」というような意味のスラングとして使われます。

普通は相手に対して怒っているときとか、バカなことをしている人に対してつっこむ場合に使います。

この後ろに現在進行形で動詞がくっつくと、下の例のように「〜なことしてどういうつもり!?」という意味になり、つまり how dare you 〜(よくもまあ〜なことできるもんだ!)と同じように使えます。

映画『テルマ&ルイーズ』より
where do you get off behaving like that with women you don’t even know?
(知りもしない女に、よくあんなマネができるわね?)

選挙の出口調査:全訳

それでは最後に、私がこのコントを日本語に訳したものを掲載しておきます。

ひとつひとつの言葉の意味より、おもしろさのツボが伝わるように、全体の流れを意識して、ところどころ、かなり意訳してあります。

しかし努力はしましたが、やはりこのコントのおもしろさはクリステン・ウィグのしゃべりかた、演技力に負うところが大きいので、なかなかこんな訳文じゃ伝わりませんね。

調査員「ありがとうございます。(新たに投票者が出てくる)あ、すいません。アンケートにお答えいただけますか?」
投票者「いいですよ」
調査員「よかった。すいません。あなたは誰に投票しましたか?」
投票者「ミット・ロムニーに」
調査員「2008年は誰に投票しましたか?」
投票者「ジョン・マケインに」
調査員「なるほど。正しい選択ですね!」
投票者「そ、そうですか」
調査員「えーっと、あなたは次のうちのどれですか。どちらかというと共和党支持、もうゼッタイ共和党支持、ガチガチの保守派、頭おかしい人、それとも民主党支持なのに嫌味であえて逆に投票しちゃうひねくれ者?」
投票者「まあ……どちらかというと共和党支持でしょうか」
調査員「いいですね。えーっと、投票したときのあなたは、どんな感じですか。『この男に惚れたぜ!』それとも『まあ、それなりにやってくれるでしょ』それとも『どうせ誰も知らないしー』」
投票者「えーっと……『まあ、それなりにやってくれそう』ですかね」
調査員「わかりました」
投票者「もう終わりですか?」
調査員「いいえ。『それなりに……やってくれる……』」
投票者「帰っていいですか?」
調査員「書けた。いえ、もうちょっと。あなたは男性ですか、女性ですか? すいません、項目通りに質問しなければいけない規則なもので」
投票者「男性です」
調査員「あら……聞いてよかった。(投票者、怪訝な顔)はい次。あなたの人種を教えてください。白人? 黒人? ヒスパニック? アジア人? それともロボット?(各人種のモノマネをしながら言う)」
投票者「白人です」
調査員「なるほど。えーっと、あなたの年齢は? 18歳から24歳の間、それとも……」
投票者「そうです」
調査員「あ、すいません。最後まで読みあげた上でお答えいただく規則なもので。18歳から24歳の間、それとも………………(長い間)」
投票者「(しびれを切らして)そうです」
調査員「すいません。最後まで読みあげないといけないもので。18歳から24歳の間、それとも………………25歳から150歳の間」
投票者「18歳から24歳の間です」
調査員「はい次。独身、既婚?」
投票者「独身です」
調査員「あら、よかったわ。ホモですか?」
投票者「正常です」
調査員「そうですか。ユダヤ系?」
投票者「はい」
調査員「完璧だわ! ねえ、わたしの友達のダイアンとデートしてみない?」
投票者「いいえ」
調査員「でもね、いいと思うわよ。あなた小柄でしょ。彼女、デブなの」
投票者「帰っていいですか?」
調査員「もうすぐ、もうすぐです。えーっと、あ、いい質問。もしあなたが寝室の電気をつけて、次の男性が全裸で立っていたら、一番萎えるのは誰? ロン・ポール、リック・サントラム、それともニュート・ギングリッチ」
投票者「う〜ん、難しいなあ……ロン・ポール……いや、ニュート・ギングリッジ……いや、ロン・ポールかな」
調査員「いいの? 全裸よ」
投票者「やっぱりニュート・ギングリッジで」
調査員「正しい選択ですね! えっと、飛行機で眠れますか?」
投票者「はい」
調査員「わたし無理なの! ……えーっと、わたしの新しい笑い方、どうかしら? フフフハハハホホホッ!」
投票者「ええ、いいんじゃないですか」
調査員「だって今までの笑い方ってこうだったの。ウホホホホホ……」
投票者「そりゃもうぜったい新しい方ですよ」
調査員「ありがとう。はい次。わたし、前髪下ろしてもいいかしら?」
投票者「さあ……見た目どんな感じかな?」
調査員「ほら、こんな感じ(ボードで額を隠す)」
投票者「いいんじゃないですか」
調査員「片目隠したらどう?(ボードで片目を隠す)」
投票者「いいと思いますよ」
調査員「どっちが好み?」
投票者「とくに好みは……」
調査員「おねがーい!」
投票者「ま、前髪ありで」
調査員「男ははっきりしないとね。つくづくあなた、ダイアンとお似合いだと思うんだけどなあ」
投票者「ダメです」
調査員「でもね、いいと思うわよ。デブなの、彼女。デブ」
投票者「ダメですってば。政治と関係なくないですか?」
調査員「いいんですよ。はい次。あなたが大統領候補に求める資質はなんですか。未来への展望がある、正直で信頼できる、自分の政治的立場に信念を持っている?」
投票者「未来への展望ですかね」
調査員「なるほど。ではそれを踏まえて、どんな未来への展望がふさわしいと思いますか。『猿は檻に入ったまま』『猿が支配する世界』それとも『猿は絶滅』?」
投票者「猿は檻に入ったままで」
調査員「なるほど。さらに、さらにそれを踏まえて。『猿の惑星』の新作は見ました?」
投票者「いいえ」
調査員「なるほど。さらに、さらに、さらにそれを踏まえて。こんなのはどうでしょう。わたしが『猿の惑星』のDVDを持ってあなたの家に行って、ワインボトルを空けて、デブのダイアンのことは忘れて、そのあとは……なにかが起きるかも!」
投票者「ありえません」
調査員「完璧ね。最後の質問です。てめえ何様のつもりじゃコラ!?」
投票者「さよならっ」
調査員「あんたのこと“ホモ”って書き換えとくから! ロボット野郎!」

クリステン・ウィグ

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