英語のコントでリスニングをするシリーズ第5弾。
今回は、映画やTVドラマのパロディのコントで、私が笑ったものを集めてみました。
このタイプのコントは元になった映画やTVドラマを見ていたら流れがわかりやすいので、英語が完全にわからなくても笑えるものが多く、初心者の方にはリスニングの練習に最適かと思います。
それではどうぞ。
タランティーノの新作(New Tarantino Movie)
最初はSaturday Night Live(以下SNL)から、クエンティン・タランティーノのウソ新作の予告編。
最近のタランティーノ映画でランダ大佐やシュルツ博士をやったクリストフ・ヴァルツ本人がゲスト出演しています。
タランティーノが好きな方にはめちゃめちゃ笑えます。
ただし、残酷な描写があるので、苦手な方はご注意ください。
このコントの書き起こしはこちら
解説するまでもないですが、タイトルの『Jesus Uncrossed(イエス 十字架に架けられざる者)』というのは『Django Unchained(ジャンゴ 繋がれざる者)』のパロディですね。
イエス・キリストが墓から蘇って、ローマ帝国に復讐するという内容。
殺陣のシーンが『キル・ビル』だったり、ローマ帝国の総督が『パルプ・フィクション』のマーセルス・ウォレスみたいだったり、十二使徒のひとりペテロが『イングロリアス・バスターズ』のアルド中尉みたいだったりします。
なかでも私が一番笑ったセリフがこれ。
(0:41)
ROMAN SOLDIER : Jesus H. Christ!
JESUS : The “H” is silent.ローマ兵「ジーザス・エッチ・クライスト!」
イエス「Hは発音しない」
タランティーノの映画をたくさん見ているほど笑えるコントでしたね。
きびしい映画監督(Tough Director)
次は懐かしの70年代のSNLから。
これは映画のパロディというより映画監督のパロディです。
『ワイルドバンチ』や『ゲッタウェイ』などのバイオレンス映画で有名な映画監督サム・ペキンパー(Sam Peckinpah)の撮影現場という設定のコント。
He’s never really done a romantic-comedy before, and I was wondering you think he can handle that?
(彼 [ペキンパー監督] は今までラブコメなんて撮ったことないから、心配です。本当に大丈夫でしょうか?)
と懸念をもつ女優さん。
Oh, come on now. Sam’s a genius, he can handle anything! I’m sure he’ll pull it off.
(なあに、サムは天才だからね。なんだって撮れるよ! うまくやってくれるさ)
と太鼓判を押す共演の俳優さん。
さて、ペキンパー監督はちゃんとラブコメの演出ができるのか?
というコント。
ペキンパー映画を見たことないかたも、下のYouTubeクリップを見れば笑いのツボがわかります。
こんな映画を撮っている監督さんです。
リアクション中心で一発ネタのコントなので、英語がわからなくても笑えます。
ジョン・ベルーシ(ペキンパー役)得意の真面目な顔でバカをやる演技と、ギルダ・ラドナー(女優役)の不自然なようで自然なコケる演技が最高です。
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解説するまでもないですが、ラブコメを撮っていても、やっぱりペキンパーは演出がバイオレンスだった、というコントでした。
ジョン・ベルーシはこれの他にも、有名な『ゴッドファーザー』のパロディや、『スタートレック』のパロディもありますので、ぜひご覧になってください。
アイ・ラブ・ルーシー 爆弾(I Love Lucy A-Bomb)
またSNLから、ギルダ・ラドナーのコントをもうひとつ。
これもリアクション中心なので、英語がわからなくても笑えます。
今度の相手役はダン・エイクロイド。
この頃のダン・エイクロイドはまだ痩せてて、こういうシャープなモノマネがうまいですね。
懐かしのTVドラマ、『アイ・ラブ・ルーシー(I Love Lucy)』のパロディです。
『アイ・ラブ・ルーシー』を見たことがない、というかたも、下の元になった映像をご覧になればちゃんと笑いのツボがわかりますので、ご安心ください。
上の元ネタを見ておいたほうがよりいっそう笑えます。
それに、この元シーンそのものも、かなり笑えます。
[注目のボキャブラリー]
nuclear warhead = 核弾頭
like so = このように(0:53)
Do you understand, so far? = ここまではわかりましたか?(0:55)
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バットマン(Batman)
次もSNLから、映画『バットマン』のパロディ。
ゲストのスティーヴ・ブシェミがバットマンの味方、ジム・ゴードン刑事を演じています。
バットマンが神出鬼没であることを扱ったコントです。
[注目のボキャブラリー]
sneak up on = こっそり近づく(0:14)
fishy = あやしい、うさんくさい、いかがわしい
there’s something fishy going on = 何かクサイぞ(0:15)
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いくらなんでも神出鬼没すぎるだろ、という内容でしたね。
最後はバットマンが「I’ve always loved you!(ずっと好きだった)」とゴードン刑事に告白する、というオチでした。
ハルクとセックス(Sex with The Hulk)
今度はCollegeHumorから、映画『ハルク』のパロディ。
下ネタが嫌いな方は飛ばしてください。
怒るとハルクに変身するブルース青年。
恋人のベティとコトに及ぶところで、なぜかベティが彼をわざと怒らせるようなことをしてきます。
What’s that for?
(どうしてそんなことするんだ?)
と訝しがるブルース青年に、恋人のベティがこう答えます。
Bruce, we’ve been dating for 6 months, and I haven’t had sex with the Hulk yet. OK, that’s like half the reason I date you.
(ブルース、わたしたちつきあって6ヶ月になるのに、まだ一度もハルクになったあなたとセックスしてないじゃない。あなたとつきあってる理由の半分はそれなのよ)
ベティは見事ハルクとセックスすることができるのか、というコント。
ここに出ているコメディ女優のエミリー・アックスフォード(Emily Axford)はこれの他にも「○○とセックス(sex with …)」ネタでいくつかコントがあります。
バック・トゥ・ザ・フューチャーのセックスシーン(Back to the Future Sex Scenes)
今度もCollegeHumorから。
そしてまたもや下ネタです。すいません。
こちらは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のパロディ。
1955年にタイムスリップしたマーティが、もし若い頃のお母さんとヤッてしまったら、というコント。
マーティもお母さんもドクもぜんぜん似てないところもマヌケでおかしいです。
私が一番笑ったのが、こちらのドクのセリフ。
0:39からのセリフ
What do you mean you had sex with your own mother!?
(お母さんとヤッちまったって、そりゃどういうことだ!?)
[注目のボキャブラリー]
3 way = 3P(1:22)
Great scott! = なんてことだ!(2:08)
(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクの口癖)
あとがき
映画やTVドラマのパロディ・コント、いかがでしたでしょうか。
元ネタを知らなくても笑えるシンプルなものばかりでしたね。
次回のコントの回はまた下ネタ特集の第2弾をやろうと思います。