『Something Good(何かよいこと)』の歌詞(和訳)で英語の勉強【サウンド・オブ・ミュージック】

本日はミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌『Something Good(何かよいこと)』の歌詞を取り上げます。

Something Good
何かよいこと


Perhaps I had a wicked childhood
Perhaps I had a miserable youth
But somewhere in my wicked, miserable past
There must have been a moment of truth

多分わたしはイタズラっ子だったし
青春時代もダメダメだったけど
そんなイタズラ娘でダメっ子だった過去にも
きっとここに繋がる瞬間があったんだわ


For here you are, standing there, loving me
Whether or not you should
So somewhere in my youth or childhood
I must have done something good

だってあなたが今ここに、こうしてわたしを愛してくれている
お義理なんかじゃなくて
だから青春時代か子供時代のどこかで
わたしはきっと何かよいことをしていたんだわ


Nothing comes from nothing
Nothing ever could
So somewhere in my youth or childhood
I must have done something good

「無」からは何も起こらない
「無」にそんな力はない
だから青春時代か子供時代のどこかで
わたしはきっと何かよいことをしていたの




moment of truth

まずはこのフレーズ。

文字通りには「真実の瞬間」という意味ですね。

辞書で調べると、

moment of truth = 正念場、決定的瞬間、最後の審判の瞬間、決着の時

という意味が載っています。

闘牛用語で「闘牛士がとどめを刺すために立ち向かう瞬間」という意味もあるようです。

その闘牛用語からの派生だと思いますが、ハリウッド映画では、「殺し屋が人を殺す場面」でこの言葉がよく出てきますね。
(私がそういうタイプの映画ばかり見てるからかもしれませんが)

他の映画から2つばかり用例をあげますね。

映画『トゥルー・ロマンス』より
Journey’s end, baby. Snow at the end of the rainbow. One less thing I gotta fucking worry about. This is it, baby. Moment of truth.
(旅は終わりだ、お嬢さん。虹の端っこ。ひとつ肩の荷がおりたよ。じゃあこれで、お嬢さん、南無阿弥陀仏)

上の例は犯罪映画で、殺し屋がヒロインの女性を殺そうとしている場面のセリフです。

映画『フルメタル・ジャケット』より
Your rifle is only a tool. It is a hard heart that kills. If your killer instincts are not clean and strong you will hesitate at the moment of truth. You will not kill. You will become dead marines.
(貴様らのライフルは単なる道具だ。殺すのは非情な精神だ。殺しの本能は潔く強固でなければ、いよいよという時に躊躇してしまう。それじゃあ殺せない。貴様らが死ぬだけのことだ)

上の例は戦争映画で、鬼教官が訓練生に指導をしている場面のセリフです。

美しい歌の解説なのに、ずいぶん物騒な例を2つも上げてしまいました。
気を取り直して本題に戻ります。

『サウンド・オブ・ミュージック』のこの歌詞では、まったく逆の意味合いで使われていますね。

つまりマリアは子供の頃は悪ガキだったのに、素敵な恋をつかむことができた。
きっと自分は知らないうちにいいことをしていたに違いない。
その「いいことをしていた瞬間」を指して moment of truth を使っているんですね。

「わたしってラッキー」と思うかわりに、このような考え方をするところに、マリアの信心深さが伺えます。

Whether or not you should

一瞬ここはどういう意味なのか悩んでしまいました。

辞書を調べると冒頭の3語は熟語で、

whether or not = 〜かどうかに関わりなく

という意味ですね。

should は「〜するべき」を意味する助動詞。

つまり「そうするべきだとか、関係なく」という意味ですね。

前の行と合わせると、「あなたはわたしを愛してくれている。お義理なんかじゃなくて」ということを言っている2行ということになります。

Nothing comes from nothing

Nothing comes from nothing
(無からは何も生じない)

これは英語のことわざだそうです。

「物事には必ず原因がある」という意味ですね。

元は古代ギリシャ哲学からきた言葉だそうですが、この歌ではスピリチュアルな意味合いで使っていますね。

つまり、いいことをしたら、そのご褒美にいいことがある。
悪いことをしたら、その罰がある。

こんな素敵な人と両想いになれたんだから、きっとわたしは何かいいことをしていたんだ、という考え方を指しているのだと言えます。

a moment of truth

その他のボキャブラリー

wicked = 邪悪な、不道徳な、いたずらな、意地悪な

miserable = 惨めな、哀れな、恥ずべき

youth = 若さ、青春時代、若いころ

あとがき

本日は映画『サウンド・オブ・ミュージック』から、『Something Good(何かよいこと)』の歌詞を取り上げました。

ちなみにブロードウェイ・ミュージカル版でこの曲が歌われるシーンでは、『An Ordinary Couple(普通のカップル)』という別の曲が使われていたそうです。
ところが映画ではボツになり、かわりにこの『Something Good(何かよいこと)』が新しく書かれたとのこと。

というわけで、最後は『An Ordinary Couple(普通のカップル)』のクリップで本日の記事を終わりにしたいと思います。

こちらもなかなかいい曲ですね。