今日は私が実行している、映画で英語を学習していて、わからない単語や熟語が出てきたときの検索方法をシェアします。
インターネットの検索機能は最高の英語学習ツール
英語を学んでいてつくづく思うことがあります。
今の時代に英語を学ぶ人はとても恵まれているな、と。
なんといっても、私が英語を学んでいた25年前は、インターネットだとか、DVDだとか、そういう便利なものはありませんでした。
25年前に英語の本を読んでいてわからない単語が出てきたら、手元にある辞書で調べる、せいぜい出来ることと言ったらそれだけです。
ところが現在ではそれ以外に、インターネットで検索して、およそ以下のようなことができちゃうんですね。
・複数の辞書で意味を調べる(英日・英英どちらもある)。
・Google画像検索をして、言葉のイメージをつかむ。
・海外のエンジンで検索して、実際の使用例を読む。
・YouTubeで検索して、映像と音声で使用例を見る。
・海外の質問サイトで誰かに質問する。
これはもう、私の学生時代と比べたら天国みたいなものです。
Google画像検索を有効活用する
例えば微妙な言葉のニュアンスの違い。
disintegration という単語を辞書で調べると、「崩壊」と出てきますよね。
「崩壊」なら collapse だって崩壊です。
disintegration と collapse、どう違うんだろう?
そんな疑問には、Google画像検索が役に立つわけです。
disintegration のGoogle画像検索結果
collapse のGoogle画像検索結果
これで、なんとなく言葉のニュアンス、ネイティブの人がその言葉を聞いて、頭の中にイメージする光景がわかりますよね。
こういう抽象概念を表す言葉を、感覚的にも調べることができるって、私の学生時代の頃とくらべたら、「なんて画期的なんだろう!」と感動します。
用例の確認にGoogle検索を有効活用する
他にも、例えばフランス語を勉強していて、
faire la queue = 列に並ぶ
なんて熟語が出てきたとします。
これを辞書に載っている小さな例文だけじゃなく、もっと実際の使用例を読んでみたい、と思ったら、Googleで検索してみる。
すると、こんな記事が出てきたりします。
Japonais font la queue pour prendre des gifles
(日本人はビンタされるために列に並ぶ)
日本人はわざわざ列に並んでまで喜んでアントニオ猪木さんにビンタをしてもらう、という現象についてフランス人が紹介した記事です。
おもしろいですね。
こういう記事を読む方が、辞書に掲載されている味気ない例文よりおもしろいし、よっぽど記憶に残りやすいですよね。
用例の確認にYouTubeを有効活用する
また、例えば
sighting = 目撃情報、見どころ
という単語が出てきたとします。
これをYouTubeで検索すると、UFOや超常現象の目撃情報やら、ホラー・SF・アクション映画などの見所シーンばかりを編集した映像やら、いろいろ出てきます。
こういうのを見て楽しんでいるうちに、sighting という単語は印象に残って、きっと忘れなくなるでしょう。
ようするに、インターネットというツールは、英単語や英熟語の暗記に最適なメディアだということです。
25年前にこんな便利なものがあったら、3倍くらいは早く英語ができるようになっていただろうな、と思うと、今の時代に英語を勉強する人は恵まれているなあ、としみじみ思うのです。
実際、同じ勉強法をしたのに、20代の頃より現在の方が英語ができるようになってしまったのは、インターネットの有無がかなり大きいです。
英語の上達に伸び悩んでいる方がいたら、今、あなたはこの地球の歴史上でかつてなかったほど、最高に恵まれた勉強ツールが目の前にあるんだという事実を自覚して、今すぐ最大限有効活用するべきです。
英単語・英熟語のオススメの検索方法
映画で英語を勉強していて、わからない表現が出てきたら、ただ1種類の辞書で調べるだけじゃなく、なるべく以下のすべてをやってみましょう。
・複数の辞書で検索(英英辞典も含む)
・語源・由来も調べる。
・Google画像検索をかけて、ビジュアルイメージをつかむ。
・Googleで実際の使用例を検索して、おもしろそうな記事を2〜3読む。
・YouTubeで実際の使用例を検索して、おもしろそうな動画を2〜3見る。
これらのことをすることにより、ひとつのボキャブラリーをより深く学ぶことができますし、その調査にある程度の時間をかけることで、記憶にも残りやすくなります。
また、ひとつのボキャブラリーを多角的に調べることで、映画の中で使われていたのは一般的な用法だったのか、そうでなければ、どう特殊な用法だったのかがわかるわけです。
例えば plane という単語があります。
この言葉は「飛行機」という意味で使われることがほとんどなのですが、「平面」だとか「段階」といった意味もあります。
それで先日、『ゴーストバスターズ(2016)』という映画を見ていたら、こんなセリフがありました。
Letting whatever’s on this plane come crashing down on this plane
(あちらの次元にあるモノぜんぶが、こちらの次元にドバーッと押し寄せてきちゃうってことね)
こういうのも、インターネットを使って多角的に調べれば、この場合の plane の使い方がかなり専門的な用例だってことがわかりますよね。
YouTubeを使った効率的な「多聴」方法
前々回のブログで「多聴」と「精聴」について説明したかと思います。
(読んでない方は、先に英語のリスニングのコツは精聴にあり! 映画は最強のリスニング教材を読んでください)
また、前回のブログで英単語や英熟語を覚えるには、「繰り返し」が大切、と書きました。
(読んでない方は、先に語彙がどんどん増やせる記憶システム活用術を読んでください)
「精聴」で学んだ英熟語・英単語が、「多聴」の際にうまく頻繁に出てきてくれたら、効果的ですよね。
そんな都合のよい状況が、YouTubeのプレイリスト機能を使って実現できるのです。
まず、YouTubeで英語のリスニング用のプレイリストを作成します。
このページの最初の方で、英単語・英熟語を調べるとき、YouTubeでも検索してみることをオススメしましたよね。
このときに、検索結果で出てきた動画をプレイリストにどんどん登録しておくのです。
そしてこのプレイリストを、「多聴」の時間にランダム再生して見るわけです。
英語の勉強で学んだ単語や熟語が、たまたま見ていた映画や、聴いていたラジオなどで出てくると、より印象に残りやすいものです。
つまりYouTubeのプレイリストを使って、習ったばかりの英単語や英熟語にたまたま出くわす状況を、意図的に作り出すわけです。
前回のブログで書いた、語彙力を増やす復習のもうひとつのテクニックとは、これのことです。
ボキャブラリーによっては都合よく動画が見つからないことも多いんですが、私はけっこうこの方法、重宝して使ってます。
まとめ
以上のように、もともと映画で英語を学ぶ学習法は、語彙を増やすのにとても効率的な方法なのですが、さらにそこにインターネットの機能をフル活用することで、よりひとつひとつのボキャブラリーがより記憶に残りやすくなり、同時に、偏りも修正されます。
ついでにいろいろ検索しているうちに、興味深い記事や動画が見つかって、視野も広まるし、知識も得られますよね。
ぜひ取り入れてみてください。